#48 聖フロリアヌス*

核廃棄物を引き受けたい人などいません

 2005年 から、放射性物質格納庫に保管されていた使用済み核燃料は、各原子力発電所のそばに移されることになりました。この措置によって、ブルンスビュッテルや オーフ(いずれも原発都市)にいる大勢の原発支持派の間で、激しい議論が巻き起こり、現在も論争が続いています。彼らは、近隣で核廃棄物を保管することは 絶対に認められないが、原子炉は稼働させ続けるべきだと主張しています。というのも、原子炉運営には、自治体に多額の補助金が交付されるからです。

 CSU(キリスト教社会同盟、バイエルン州の政党)も、原子力発電は不可欠であると主張していますが、核廃棄物をバイエルン近郊に保管する気は全くありません。*最終処分施設の建設予定地をめぐる議論においてCSUは、「ドイツ全国に火をつけている(電力を生み出している)のは我々だ」と主張しています。

*聖フロリアヌスは消防の守護聖人で、「脅威や危機を解決せず、他者に転嫁することによって信者を守護する」という原則をもつ。祈りの句は「聖フロリアヌス、我らの家を守りたまえ、他の家には火をつけたまえ」。

We use cookies
当ウェブサイトは快適にお使いいただくためにcookieを使用しています。詳しい情報はプライバシーポリシーを確認してください。cookieの使用に同意しますか?