#29 想定を超える大規模原発事故

想定を超える大規模原発事故は、いつでも起こり得ます。

1989年「ドイツにおけるフェーズB級原発事故が発生するリスク調査」の予想では、西ドイツの原子力発電所において、技術的欠陥により想定以上の大規模事故が起きる可能性は、年間0.003%となっています。この数字は一見、危険性が低いように思えますが、原子力発電所は、2008年までにEU圏内だけでも146基も存在しているのです。したがって40年間の稼働期間中、超規模事故発生の危険性は一基当たり16%以上にもはねあがるのです。またこの数値は、他にも十分予想されるはずの故障や原子炉の老朽化については、全く考慮されていません。スリーマイル島やチェルノブイリをはじめ、様々な人的ミスによるどの原発事故も、同様に「可能性は低い」とされていたのです。

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