フィンランドにおける原子炉建設の労働環境、ケルン地下鉄建設時よりも悪化
60か国から集まった4300人の労働者が、「ヨーロッパの加圧水型原子炉」(EPR)の原型を作るためにフィンランドのオルキルオトで働いた。だが建設状況はぞっとするものだった。鉄筋コンクリートの中の一部が不足し、現場監督は作業員と同じ言語を話さない上に、溶接の継ぎ目ははがれて、監督官は欠陥箇所をコンクリートで塞ぐよう指示する。それに加え16時間の労働、ダンピングの賃金、採用と解雇の問題もある。これでは「奴隷が働く原子炉」である。
フィンランドの原子力監督官庁はすでに3000以上の建築欠陥を確認した。その欠陥箇所は、土台に誤って入れられたコンクリートから、指示に従わないで溶接された冷却システムの配管にまで及ぶ。