放射性廃棄物の最終的な貯蔵問題は、まだ一度も技術的に解決していません
核 分裂が発見されて70年経った今でも、人々や環境が危険にさらされないためには、高レベル放射性廃棄物をどのように、ましてやどこに保管すべきなのか、明 らかになっていないのです。 原子力推進派の主張とは異なり、放射性廃棄物の貯蔵問題に関しては、多くの安全性に対する疑問に全く解決の目途が立っていません。 現にアメリカは先ご ろ、人間と環境に対する深刻なリスクを考慮して、ユッカ山脈における核廃棄物貯蔵計画を中止しました。スウェーデンの、花崗原成岩への廃棄物貯蔵という構 想も見送られようとしています(#61参照)
そ してドイツ・ゴアレーベンの岩塩地層は今、どうなっているでしょうか。ここは広範囲にわたって地下水で浸水しているのです。本来ならば、放射性廃棄物処理 場アッセⅡにおける浸水を経験した後、ゴアレーベンの処分場としての『適性』をめぐってさらなる議論が行われるべきだったのです。