見えない雲 Die Wolke
教室のライブラリーに新しくドイツ語の
漫画が入ってきました。
その名も
Die Wolke
雲。
読んだことないなあ、と思い
すぐに読んでみることに。
10ページくらい読んですぐに
中学生のときに日本語で読んだ小説
「見えない雲」の原作の漫画バージョンだと気づきました。
1986年に起こったチェルノブイリ原発事故。
ドイツにも放射能を帯びた雲が流れ、
雨が降り、
人々に恐怖と不安をもたらしたのです。
この事故にショックを受けたグードルン・パウゼヴァンクが
実際にドイツでSuper-GAU(放射能漏れによる大規模事故)
が起きたことを想定して書いたのが
この「見えない雲」 Die Wolkeです。
当時、原子力というものにあまり危険性を感じていなかった私は
あまりにショッキングな内容に驚き
何度も何度も読み返したのを思い出します。
今もう一度読むと、
フクシマで、
日本で起こったこと、
起こっていることとリンクする部分が多いことに気づきます。
立入禁止となった地域に残された遺体を回収することさえできない悲しみ。
実際何が起こっているのかわからない不安。
ヒバクシャとして差別される人々。
胸に突き刺さります。
漫画はドイツ語でもとても読みやすく、すぐに読めてしまいますが
原作の小説を読むことをおすすめします。