連載 キャンベラからの便りNo.3

この広いオーストラリアで、長期滞在する場合、いずれは必要になるもの・・・といえば、運転免許です。

 
滞在3カ月までは、日本で有効な免許を携帯している限り、オーストラリアのものを取得する必要はないのですが、それ以上の滞在で、運転をしたい、と思えば、現地の免許取得が必要になります。
 
ところが、簡単に、日本の免許証を持っていって、はい、これを元に作ってください、という訳にはいきません。
 
以下にご説明するのは、日本の普通乗用車免許を持っていて、それを元に、同じレベルのオーストラリアの免許を作る場合の手続きです。
 
キャンベラ空
 
必要書類を全て用意し、全て滞りなく揃っている、と認められ、料金を支払えば・・・その場で、ACTの免許を発行してもらえます。
 

まず、実地でも、もしくはウェブサイトでも、訪れるべきは、Canberra Connect です。 http://www.canberraconnect.act.gov.au/

 
というのは、現地の方いわく、「法律はちょくちょく変わるからね」ということで、その時点でどの書類が必要か、認められるか、まずは確認をされることを、私もお勧めします。以下にお話しすることは、個人の経験談としての参考にとどめていただくように、お願い致します。
 
さて、海外の英語での表記がある免許証なら、英訳は必要ないのですが、日本の免許証は日本語で書かれているため、まずは日本大使館にて、免許の日本語訳を作成してもらわなくてはなりません。
 
これには、(2012年12月現在)1通、25ドルかかりました。
 
そのほかに、日本での有効期間中の免許を持っている場合、私たちが現地で書き換えを行った、2013年1月11日時点では、写真の要項の書類が必要でした。
 
Identification and residency requirements, という書類の中で、Primary proof of identity の中からどれか一つ、Secondary proof of identity の中からどれか二つ、Proof of residency の中からどれか一つ(先の二項目でこれが証明されていない場合、)これを必ず揃え、先の免許の日本語訳、免許を添えて、提出します。
 
日本で作ったクレジットカードも、アルファベットで名前が表記してあるものは証明として、役に立ちました。こういったものも、もし他のものが認められなかった場合を見越して、携帯していかれることをお勧めします。
 
但し、金銭的に価値のある物もありますので、安全にご携帯くださいね。
 
私たちの場合、この中で一番揃えるのに時間がかかった・・・のは、proof of residency、です。
免許1
 
自分たちの名前と住所が入った、土地の所有を証明するもの、税金、またはテレビなどの支払い明細がないと、住居の証明ができない、という訳です。
 
一番下に、「健康または生命保険のポリシー、更新の告知」も記載されていますが、実は、「有効な」健康保険、Medicareは、永住権がないと入れないことになっていて、今はまだ永住権がない私たちには、これを持って住居の証明をすることはできません。
 
そこで、Canberra Connectの窓口の方と話して、有効な書類として、TFN取得の郵送物を提出することにしました。
 
TFN ( Tax file number 納税者番号)は、オーストラリアで収入を得る場合に取得しなければならないもので、オーストラリア人以外で外国籍の場合はオンラインで可能な申請の手続き 後、数週間でAustralian Taxation Officeから、自身の名前の、オーストラリア国内の宛先へ、送られてきます。
 
 
 
これらの書類が揃ったら、Canberra Connect の窓口で、全てを提出します。
 
窓 口に行きつくまえに、列の順番を知らせるカードの器械の前に陣取っている、少し強面な?!係の方に、「今日の用事は何か。必要書類は揃っているか?」と、 確認される場合もあります。私の場合、必要書類がそろっていない、とみなされ、この係の方に、「書類を揃えてから出直してきてください」と、中に入れてい ただけなかったことがありました。
免許2
 
私の場合、Bupaという健康保険に入っているのですが、ここか ら来た郵便物を、住居確認の書類として提出しようとしたところ、この保険会社は私立の会社であり、少し前まではこの種の書類も受け付けられていたが、少し 前から「無効」とみなされるように「法律が変わった」という理由で、2度目のトライが敢え無く陥落、落ち込んで帰ってきたのでした。(1度目に行った時の 受付の方からは、ここまで詳細な説明はありませんでした。)
 
それでも、必要なものは必要です、免許がどうしてもいるので、めげずに3度目のチャレンジしました。もちろん。
 
さて、無事に書類が受け付けられたら、支払うべきお金を計算されて、まずお支払いを済ませます。
 
5年間有効な免許ですが、私たちの場合、二人で350.60ドルかかりました。
免許3
 
日本で免許の更新にかかる料金を思い出してみると、ずいぶんと割高だな・・・という印象です。お支払いは、クレジットカード、デビットカードも使えます。
 
お支払いが終わったら、順番に並んで、写真撮影です。そして、写真撮影が終わったら、同じフロアの同じ空間で、書類を揃えた時間を思えばあっけないくらい・・・あっと言う間に、ペラペラの免許証を渡してもらえたのでした。
 
さて、まあまあなお金と、必要書類を集めるのに時間のかかった、貴重な免許証ですが、、これは、飛行機の国内線に乗る時にも、有効なIDとして認められるようですし、特定の職種で求められる、police check の際のIDとしても、有効です。
 
police check などのお話については、また別の機会に。
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