放射性廃棄物には100万年間、放射能の危険性があります
原 子力発電所から発生する放射性廃棄物の放射能がある程度弱まるまでには、およそ100万年かかります。それほど長期間、私たちは放射性廃棄物を人間や生物 から遠ざけておかなければならないのです。もし3万年前にネアンデルタール人が原子力発電を行っており、廃棄物をどこかに埋却していたとすれば、それは今 日でも致死量の放射線を発しているのです。そして私たちは、その絶対に掘り返してはいけない場所を把握しておかなければならなかったでしょう。
放射性廃棄物には100万年間、放射能の危険性があります
原 子力発電所から発生する放射性廃棄物の放射能がある程度弱まるまでには、およそ100万年かかります。それほど長期間、私たちは放射性廃棄物を人間や生物 から遠ざけておかなければならないのです。もし3万年前にネアンデルタール人が原子力発電を行っており、廃棄物をどこかに埋却していたとすれば、それは今 日でも致死量の放射線を発しているのです。そして私たちは、その絶対に掘り返してはいけない場所を把握しておかなければならなかったでしょう。
ドイツにある17基の原子力発電所はいずれもまだ官庁の許可を得ていません。
保護被覆の欠損、老朽化した電気設備あるいは脆くなった鉄鋼のため、ドイツ国内の原発はどれも連邦憲法裁判所が本来求めている安全技術の水準を満たしていません。数百万という費用をかけて施設を増強しましたが効果は見られません。
現在ドイツにある17基の原発はいずれも明らかに安全上の問題があるので、新設するための許可は得られないでしょう。
原子力発電所は地震に対しての保護が十分ではない
フ ライブルクのフェッセンハイム原発、カールスルーエのフィリップスブルク原発、ダルムシュタットのビブリス原発―3つの原子力発電所は全て、ドイツで最も 地震活動が活発な地帯であるライン川上流の地溝帯に建てられています。しかしながらドイツにある他の原子炉のように、地震に対して軽くしか安全のための措 置がとられていません。
例えばフェッセンハイム原発は1356年にバーゼル市を破壊した時のような地震が起こった場合、震源地から少なくとも30km離れていれば持ちこたえることができます。 万が一エネルギーが地下にあったとすれば?
ビ ブリス原子力発電所は秒速1.5メートルの重力加速度に対してしか設計されていません。地震学者は、マンハイムとダルムシュタットの間で明らかにそれより も強い振動がくると予想しています。そしてネッカーヴェストハイム原発の石灰質の基層では、地下水が年々、1000立方メートルまで新しい空洞を浸食して います。
原子力発電所から、なべが作られます。
「原子力発電所からできています」―そんな売り文句が将来、なべやフライパンを飾ることになるかもしれません。原子力施設の廃棄コストを下げるため、SPDと緑の党連立政府は、放射線防護政令の内容を改変しました。原子炉から発生した放射性廃棄物質の大部分は、今や家庭ごみとして廃棄され、あるいはリサイクルされているのです。放射性廃棄物の鍋で、おいしいお食事を!
国内の原発が大事故を起こせば、チェルノブイリを上回るひどい事態が起こり得るでしょう。
ド イツの原子炉にはチェルノブイリのような火災を引き起こす黒鉛は使われていないしたがって爆発によって放射性をおびた雲がそれほど高い大気層まで上がるこ とはないだろうその代わりに数百キロ圏内の放射能による影響は跳ね上がる。ドイツはチェルノブイリ周辺地域よりも7倍、ライン-マイン地方は30倍も人口密度が高い。さらに多くの人々が高い放射線量の被爆をするだろうことは明らかなのである
核廃棄物を引き受けたい人などいません
2005年 から、放射性物質格納庫に保管されていた使用済み核燃料は、各原子力発電所のそばに移されることになりました。この措置によって、ブルンスビュッテルや オーフ(いずれも原発都市)にいる大勢の原発支持派の間で、激しい議論が巻き起こり、現在も論争が続いています。彼らは、近隣で核廃棄物を保管することは 絶対に認められないが、原子炉は稼働させ続けるべきだと主張しています。というのも、原子炉運営には、自治体に多額の補助金が交付されるからです。
CSU(キリスト教社会同盟、バイエルン州の政党)も、原子力発電は不可欠であると主張していますが、核廃棄物をバイエルン近郊に保管する気は全くありません。*最終処分施設の建設予定地をめぐる議論においてCSUは、「ドイツ全国に火をつけている(電力を生み出している)のは我々だ」と主張しています。
*聖フロリアヌスは消防の守護聖人で、「脅威や危機を解決せず、他者に転嫁することによって信者を守護する」という原則をもつ。祈りの句は「聖フロリアヌス、我らの家を守りたまえ、他の家には火をつけたまえ」。
原子力が革新と投資を阻止する
再 生可能エネルギーは世界で一番ダイナミックで将来有望な産業の一つである。ドイツにおける再生可能エネルギーのブームのおかげで多くの現地の企業がその研 究開発に投資した。技術において世界No.1のドイツ企業が少なくなく、見通しも立派である。ドイツ製の風力発電機、水力発電機、バイオガス発電機、太陽 電池パネルなどが非常によく売れる。2008年に世界中に創設された風力発電機の1/3がドイツ製である。
リーマンショックをものともせずに、再生可能エネルギーへの投資は2009年に20%上がり、180億ユーロ(約2兆円)を占めた。
原子力発電所の稼働時間を延長すると、再生可能エネルギーへの投資が不安定になる。それが研究と革新の阻止を導く。原子力にかけるていると、今世紀一番明るい未来のある、環境にやさしいかつ輸出に強い産業の墓穴を掘る。
グローナウのウラン濃縮工場は、その廃棄物をロシアに輸送しています
ウ レンコ社は、グローナウのウラン濃縮工場から排出された、何千トンもの劣化ウランの廃棄処理を、ロシアに任せました。この核廃棄物は、公式には『核燃料』 としてウラル地方の『立ち入り禁止都市』に輸送され、そこで露天のもと、腐食した保存容器の中で保管されているのです。
しかし、この名目上の『有用資源』に対して、ロシアの原子力会社テネックスは一切対価を払っていません。むしろウレンコ社が、この廃棄物の処理コストを負担しているのです。
核燃料再処理施設は、放射性物質拡散場です
ラーグ(フランス)とセラフィールド(イギリス)の再処理施設は、大気中、ドーバー海峡、アイルランド海に大量の放射性物質を流出しています。施設の周辺では、子どもの白血病罹患率が、国の平均の10倍にも達しています
グリーンピースは数年前、セラフィールドの排水管のそばで沈泥の調査サンプルを採取したのですが、これは帰国の途中でドイツ当局に押収され、結局放射性廃棄物として扱われたのです。