Blog 原発に反対する100の理由

#32 利益の追求

利益追求は、原子力発電においても言えることです。安全よりも利益が優先されるのです―爆発事故の発生後でさえも。

2002年の初め、ブルンスビュッテル原子力発電所から出てきた調査団の顔色は「真っ青」でした。彼らは原子炉圧力容器の真横で配管―というよりも、まだ辛うじて残っていた25の配管の破片を―点検していたのです。

200112月、水素爆発が発生し、この太さ10センチの配管(厚さ58mm)は3メートルにわたって破砕しました。

当時の運営会社HEW(現在はVattenfall)は、「自然発生的なパッキン漏れ」であると報告し、配管を遮断したうえで―、なんと原子炉はそのまま稼働させ続けていたのです。冬場は、市場で電力価格が最も高くなるからです。キールの厚生省が強力な圧力を掛けたためにようやく、HEW2月中旬に調査を行うことを承諾しました。結果、この原子力発電所はその後13カ月にわたって停止されることになりました。

#55 中継倉庫

高濃度放射性廃棄物が保管されているのは、いくらかましなジャガイモ倉庫のようなところです

容 器内の核廃棄物は強い放射線を発しているので、外壁は非常に高温になっています。そのため、ゴアレーベン、アーハウス及び各原子力発電所に併設された核廃 棄物の中継倉庫には、巨大な通風スリットがあります。空気対流によって、貯蔵容器を冷却するためです。しかしもし貯蔵容器のひとつが密閉されていなかった としたら、放射性物質はそのまま大気中に拡散してしまうことになるのです。

#27崩壊した新築

新型の原子炉さえも安全ではない

フ ランスの原子力産業複合企業アレヴァが目下のところフィンランドとフランスに建造した、最新型だといわれているヨーロッパの加圧水型原子炉(EPR)にお いても、炉心溶融のような重大な事故さえ起こる可能性があります。大量の放射性物質が周辺の地域に達するかもしれないのです。 原子炉を操縦し、緊急事態 の際にはそれを停止させる制御システムはとても危険であり、 フィンランド、イギリス、フランスの原子力保安院が共同声明で抗議したほどです。 非常に安 全だといわれている新型の原子炉も、普通の飛行機の墜落に対してさえもまだ1度も保護されていません。この建設を中止するかわりに、フランス政府は問題を はらんだこの鑑定書にむしろ軍の極秘文書の烙印を押しました。

#31 悪天候

雷ひとつが命取りになりかねません。

原子力発電所における停電、いわゆる非常停電の場合には、原子炉は最も危険な状態となります。非常時に確実な電力供給がなければ、炉心の冷却機能が失われ、メルトダウンに至る恐れがあります。ちょっとした悪天候ですら、その引き金になりかねないのです。

西ドイツの原子力発電所では、1977年から2004年の間に8回も、雷や嵐のために重要機器の停電や危機的な非常停電が発生しており、1977113日の原子力発電所グントレミンゲンAにおいては、全体破損にまで至ってしまったのです。

浸水による危険も考えられます。フランスの大西洋沿岸にあるブライ原子力発電所は、浸水によって定期的に冷却機能が停止しています。

#29 想定を超える大規模原発事故

想定を超える大規模原発事故は、いつでも起こり得ます。

1989年「ドイツにおけるフェーズB級原発事故が発生するリスク調査」の予想では、西ドイツの原子力発電所において、技術的欠陥により想定以上の大規模事故が起きる可能性は、年間0.003%となっています。この数字は一見、危険性が低いように思えますが、原子力発電所は、2008年までにEU圏内だけでも146基も存在しているのです。したがって40年間の稼働期間中、超規模事故発生の危険性は一基当たり16%以上にもはねあがるのです。またこの数値は、他にも十分予想されるはずの故障や原子炉の老朽化については、全く考慮されていません。スリーマイル島やチェルノブイリをはじめ、様々な人的ミスによるどの原発事故も、同様に「可能性は低い」とされていたのです。

#60 核廃棄物による最終処分場の破壊

放射能は岩塩を壊変します

 放射線は岩塩を分解することを、グローニンゲン大学のヘンリー・デン・ハルトーク教授が証明しました。ゴアレーベンで計画されている岩塩層への核廃棄物の埋設は、恐るべき結果をもたらし得るのです。しかし当局はこの事実に関して、これまで何の結論も見出していません。

岩 塩層はほかの理由でも、最終処分場として異論の余地があります。岩塩層の可塑的な岩石が貯蔵室を圧迫し、保存容器が破裂するかもしれませんし、岩石には常 に上方へ押し上げられる圧力がかかっており、しかも非常に水に溶けやすいのです。ゴアレーベンの岩塩に含まれる塩の一種カーナリートの融点は300度であり、最終処分場が発する熱で溶解する可能性が十分にあります。

#49 放射性物質貯蔵タンクのトリック

核廃棄物貯蔵タンクの検査は不十分です。

 

放射性物質貯蔵タンクは安全であるといわれています。しかし全ての製品が実際に検査試験を受けているわけではありません。落下検査や耐熱検査がなされているのは、大抵の場合、規格製品の縮小版だけなのです。あるいはシミュレーションしか行われていないこともあります。

しかし現実は、時にこうした検査結果とは異なるものです。2008年 初旬には新型の貯蔵タンクでそういう事例が発覚しました。 製造業者は、容器の実用的・理論的計測数値を水増しするため、自由選択パラメーターを採用して いたのです。しかしこのパラメーターは、材質検査の基準としては、環境庁にすら認められるものではありませんでした。そのため2009年には一切の貯蔵タンクの輸送が実施できませんでした。

#14 誤った基準値

放射能基準値の範囲内でも人体に影響が出ることは、黙認されています

原 子力施設からの放射性物質排出許容量は、今日でもいまだに、「平均男性」を基準にして算出されています。「平均男性」とは、若く、健康で、体の丈夫な人物 が想定されています。高齢者、女性、児童、乳幼児、胎児などが、部位によっては明らかに放射能の影響を受けやすいという事実は、考慮されていません。

国際基準、国内基準いずれの数値の範囲内でも、国民の人体にある程度の影響が出ることは黙認されています。それというのも、『原子力計画の拡大』のために、裁量の余地を確保しておきたいからなのです。

#95 相性が悪い

原子力と再生可能エネルギーは相性が悪い

近時、E.ONとフランス電力公社といった電力会社は、イギリス政府が再生可能エネルギーを推進すれば、新しい原子力発電所には投資しない、とイギリスの政府を脅した。なぜなら、コストが高い原子力発電所は、継続的に電気を発電するときのみ儲かるからである。

た だし環境にやさしい太陽・水力・風力などに発電された電気の補完にすぎない電子力発電所。従って、再生可能エネルギーと組み合わせるには、断続的に、簡単 で素早く開始したり停止したりできる原子力発電所しか向いていない。ところが、技術上では原子力発電所は極めて柔軟性がないのである。

すなわち原子力と再生可能エネルギーは味方になれず、いつも敵なのだ。原子力を推進する方は再生可能エネルギーの推進を阻止し、または再生可能エネルギーを推進する方は原子力の推進を阻止している。

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