#53 モールスレーベン最終処分場

西ドイツの原子力コンツェルンは、彼らの核廃棄物を、憚ることなく東ドイツのモールスレーベン最終処分場に投棄しました

1980年 代の終わり、西ドイツの原子力発電所のそばには、核廃棄物保管タンクが山積みになっていました。ドイツ再統一は、当時の環境大臣アンゲラ・メルケルにとっ ても朗報でした。原子力部門長官ヴァルター・ホーレフェルダーとゲラルド・ヘンネンヘーファーとともに、メルケル大臣は、原子力コンツェルンに、旧東ドイ ツのモールスレーベン最終処分場に

放射性廃棄物を格安で投棄することを許可したのです。現在、この処分場は老朽化し倒壊の恐れがあり、補修工事のために20億ユーロもの税金が投入されることになっています。

その後メルケルは連邦首相、ホーレフェルダーはE. ON(デュッセルドルフに本社を置くヨーロッパ有数のエネルギー会社)社長およびドイツ原子力フォーラムのロビー団体代表に就任しました。ヘンネンヘーファーは2009年末から再び連邦原子力管理局長官となっています。

#46 放射性廃棄物処分場 アッセⅡ

実験処分場アッセは20年後には水没します

1967 年から1978年にかけて、原子力企業や研究所は、キャニスター12万6千個分もの放射性廃棄物を、ほぼ無償で『実験処分場』アッセⅡに処分しました。か つて岩塩鉱山であったこの場所は、専門家によって数千年は浸水の恐れはないと言われていましたが、たった20年後の現在、毎日1万2千リットルもの水が横 坑内に流れている状況です。

またこの間に、初期のキャニスターから放射性物質が漏れ出し、鉱山施設が倒壊する恐れが出てきました。

大 規模な地下水汚染を回避するためには、全ての廃棄物を一旦外へ取り出さなければなりません。40億円にものぼると言われる対処費用はもちろん、危機の原因 を生みだした張本人たちではなく、税金を納める私たちが負担しなければならないのです。このために、2009年CSUとSPDは特別に原子力法令を改訂し ました。

アッセⅡは公式には、ゴアレーベンの岩塩地層に計画されている大規模処分場の『プロト計画』とされています。

#89 高速増殖炉

高速増殖炉の存在が核拡散の危険性を高める

高 速増殖炉型の原子力発電所は従来の発電所より危険性も事故リスクも高い。さらに、ウランではなくプルトニウムを核燃料として使用する。高速増殖炉を拡大す れば、極めて多量のプルトニウムが流通する。そうなれば、原子爆弾の製造のためにプルトニウムを抜き取るのが容易になるであろう。

#52 使用済核燃料再処理のウソ2

フランス・イギリスの再処理施設には、今でもドイツから輸送された大量の核廃棄物が保管されています

何 千トンもの使用済み放射性物質が、原発会社によって過去数十年にわたって、ラーグとセラフィールドの再処理施設に送られました。このうちのほんの一部し か、今日まで貯蔵タンクによるドイツへの返却はなされていません。つまり膨大な残量が、いまだに外国の土地に山積みになっているのです。

#54 コンラート竪穴式最終処分場

ザルツギッター市の地下には、将来的に865キログラムものプルトニウムが保管されることになります

連邦放射線防護局は、865キログラムにも及ぶプルトニウムを含む、30万 立法メートル以上の低~中濃度放射性廃棄物を、かつて鉄鉱石の採掘がおこなわれていたコンラート竪穴抗―つまり、ザルツギッター市街の地下に―に埋蔵しよ うとしています。コンラート竪穴抗を最終処分場として利用するという決定は、常に政治的問題をはらんでいました。明確な専門的判断による、他の候補地との 比較は一切なされていません。コンラートは、何よりもその運搬竪穴が非常に大規模であることから、原子力企業にとって、核廃棄物の処分場としてうってつけ だと思われるのです。

コンラート竪穴抗の長期的な安全性判断は、実際には理論上の推測にしか基づいていません。旧来の方式によるモデル計算は、学問的知見に沿っていないのです。

#17 高熱の川

原子力発電所から排出される温かい排水は、魚の酸素を奪います

原子力発電所は、エネルギーを浪費しています。原発が排出する33度にも達する排水は、とりわけ河川を高温にしてしまいます。川の水温が上がると、魚は二重に酸素を奪われることになります。

ど ういうことでしょうか。もともと、温かい河水は冷たい水と比べ、含まれている酸素量が多くありません。さらに高温の水中ではより多くの植物や微生物が死滅 するので、それらが腐敗する過程でさらに多くの酸素が奪われることになります。そのため、魚が呼吸するための空気が足りなくなってしまうのです。

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韓国語のジニ先生による韓国、韓国語がテーマのブログです。

ドイツから帰国したあと、私たちは翻訳チームを結成しました。 ドイツの脱原発運動を日本で身近なものにするために。 第1回のプロジェクトとして私たちが着手したのはシェーナウ発電所(Elektrizitätswerke Schönau)の『原発に反対する100の理由』(”100 guten Gründe gegen Atomkraft”)の日本語翻訳です。  (こちらのリンクからドイツ語の原文が見れます。 -WrackAbのみなさん、どうもありがとうございます!) ....

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