#96 投資の阻止

原子力が革新と投資を阻止する

再 生可能エネルギーは世界で一番ダイナミックで将来有望な産業の一つである。ドイツにおける再生可能エネルギーのブームのおかげで多くの現地の企業がその研 究開発に投資した。技術において世界No.1のドイツ企業が少なくなく、見通しも立派である。ドイツ製の風力発電機、水力発電機、バイオガス発電機、太陽 電池パネルなどが非常によく売れる。2008年に世界中に創設された風力発電機の1/3がドイツ製である。

リーマンショックをものともせずに、再生可能エネルギーへの投資は2009年に20%上がり、180億ユーロ(約2兆円)を占めた。

原子力発電所の稼働時間を延長すると、再生可能エネルギーへの投資が不安定になる。それが研究と革新の阻止を導く。原子力にかけるていると、今世紀一番明るい未来のある、環境にやさしいかつ輸出に強い産業の墓穴を掘る。

#63 ロシアに送られるウラン廃棄物

グローナウのウラン濃縮工場は、その廃棄物をロシアに輸送しています

ウ レンコ社は、グローナウのウラン濃縮工場から排出された、何千トンもの劣化ウランの廃棄処理を、ロシアに任せました。この核廃棄物は、公式には『核燃料』 としてウラル地方の『立ち入り禁止都市』に輸送され、そこで露天のもと、腐食した保存容器の中で保管されているのです。

しかし、この名目上の『有用資源』に対して、ロシアの原子力会社テネックスは一切対価を払っていません。むしろウレンコ社が、この廃棄物の処理コストを負担しているのです。

#51 海岸線の核廃棄物

核燃料再処理施設は、放射性物質拡散場です

ラーグ(フランス)とセラフィールド(イギリス)の再処理施設は、大気中、ドーバー海峡、アイルランド海に大量の放射性物質を流出しています。施設の周辺では、子どもの白血病罹患率が、国の平均の10倍にも達しています

グリーンピースは数年前、セラフィールドの排水管のそばで沈泥の調査サンプルを採取したのですが、これは帰国の途中でドイツ当局に押収され、結局放射性廃棄物として扱われたのです。

#18 放射線を発する職業

原子力発電所では、何千人もの臨時職員が、まともな放射線防護もなしに苛酷な作業に従事しています

何千人もの臨時職員が、原子力発電所の被爆の恐れのある区域で、清掃・除去・修理作業に当たっています。彼らはサービス会社に勤務しており、「お呼び」がかかると、原発に出動せねばなりません。

環境庁が1999年に出した統計によれば、こうした臨時職員の放射線被ばく量は、発電所の固定職員の4倍にも達します。そのためフランスでは、原発臨時職員のことを『放射線のエサ』と言います。

こ うした臨時職員は、ぱっくりと開いたまま粉塵を巻き上げる核廃棄物の保存袋や、放射線を発するタンク横でのコーヒーブレイク、あるいは完全な防護服なしで の原子炉ボイラー内での作業などを報告しています。従業員の中には、線量計の使用を自ら止めた人もいます。被ばく線量が最大許容値に達してしまうと、制御 室への立ち入りを禁止されてしまうからです。結局のところ、誰も自分の仕事を失いたくないのです。

#19 自衛策

原子力コンツェルンの社長たちは、プライベートでは原子力発電所から距離を置いています

ビジネス上では、EnBWE. ONRWEVattenfallの幹部役員たちは原子力の利権ために激しく競争しています。しかしプライベートでは、距離を置いておきたいようです。ハンス=ペーター・フィリス(EnBWの最高責任者)、ユルゲン・グロスマン(RWEの最高責任者)、テュオモ・ハタッカ(Vattenfallの最高責任者)はいずれも、原子力発電所から遠く離れた場所に居を構えているのですから。

*EnBWE. ONRWEVattenfall:ドイツ4大電力グループ。

#98 廃れる技術

原子力は世界的に廃れた技術である

ヨーロッパ中で46ヶ国の内の18ヶ国しか原子力を使用していない。その中の2ヶ国だけに新しい原子力発電所が造られている。欧州連合27加盟国では全体的に発電所の数も、発電への原子力の割合も減りつつある。

世 界中に過去10年間に35の原子力発電所が開業した。その電力が26ギガワットを占めている。ただし、現在開業している世界中438の原子力発電所の中の 348が20年の寿命を過ぎている。その電力が293ギガワット。その原子力発電所を新しく入れ替えようとしただけでも、今日から2030年まで18.5 日ごとに新しい原子力発電所が開業しなければならないのである。もちろん無理なことである。

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韓国語のジニ先生による韓国、韓国語がテーマのブログです。

ドイツから帰国したあと、私たちは翻訳チームを結成しました。 ドイツの脱原発運動を日本で身近なものにするために。 第1回のプロジェクトとして私たちが着手したのはシェーナウ発電所(Elektrizitätswerke Schönau)の『原発に反対する100の理由』(”100 guten Gründe gegen Atomkraft”)の日本語翻訳です。  (こちらのリンクからドイツ語の原文が見れます。 -WrackAbのみなさん、どうもありがとうございます!) ....

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